和柄のれんの筆文字を制作させていただきました。この企画は「書道家とコラボしてのれんを制作したい」というご依頼から始まりました。
商品は、真ん中に力強く大きく書かれた『絆』と、淡墨で立体感を持たせたモダンな『粋』の二種類です。
こちらの商品は ジョイフル本田、アテーナ、ムサシ、HIヒロセ、イオンの一部店舗、そして楽天ショップにて、プロフィール付きで販売されました。
『絆』は力強く
『絆』は「力強い文字で」というご要望をいただき、3パターンを提案。試行錯誤の末に力強く堂々とした文字に仕上げました。ちょうど発売時期が2011年で「今年の漢字」が『絆』と発表されたタイミングでしたので、流行にも乗り、より多くの方に親しまれるきっかけになったと感じています。
『粋』はモダンに
『粋』は、最初に墨でご提案しましたが「淡墨（たんぼく）で立体感を出してほしい」とのリクエストをいただき、淡墨ならではの奥行きとグラデーションを生かして制作しました。
淡墨の繊細なグラデーションを損なわないよう、裏打ちを施してからスキャンしデータ化するなど、工程にも工夫を凝らしています。
モダンな文字は得意なため、スムーズに複数パターンをご提案することができました。仕上がりはおしゃれで落ち着いた印象となり、個人的にもとても気に入っている作品です。
人気の傾向と制作の手応え
実際の販売現場では『絆』は男性に人気、『粋』は女性に人気という傾向が見られ、ご家庭でも幅広くご愛用いただいています。私自身の実家でも両方を使っており、日常の中で作品を目にできる喜びを感じています。
このように、伝統的な筆文字の力強さと、現代的で洗練された表現の両方をのれんに込めることで、多くの方に喜んでいただける仕上がりになったと思います。