宝島社から出ている『美麗年賀状2013』に筆文字年賀状が掲載されました。名前とプロフィール付きで2ページに渡り掲載されています。
毎年、干支を筆文字で何パターンも書くのですが、巳年の『巳』は画数が少ないので、バリエーションを作るのが大変でした。
というのも『巳』の他に書きようがないんですよね。例えば、辰年だったら『辰』『竜』『龍』など3パターンも書けるんですが、巳年は『蛇』とは書けないですからね。。。
巳を蛇のように見立てて書いたり、アイデアが求められる干支かもしれないです。・・・と言いつつ、実は年賀状を作るとき、筆文字は結構すぐ書けるんです。何が大変かって、バックのデザインに凄く時間がかかります。これは人によるのかもしれませんが。
ついついPhotoshopでグラデ付けてテクスチャー加工して。ってやりがちですが、それじゃデザイン書道家である意味がないなと。筆文字素材や和紙などの和風素材を取り込んで、アナログをデジタルに変えて作っています。
4作品それぞれの説明
4作品をどのように作成したか簡単に説明させていただきます。
【巳 縦】
今回、自分的にはこれが一番気に入ってます。得意のシュっとした線質の『巳』のバックに、刷毛で書いた曲線にグラデをかけてみました。ゴージャスな感じになっています。
【謹賀新年】
柔らかさの中にも芯が通っているような書体の謹賀新年の筆文字に、蛇っぽい流線をバックに流してみました。ピンクにして女性にも使いやすいようにしています。
【初春】
初日の出をイメージした作品で、巳を太陽に見立てています。波に太陽の光が反射している立体感を出すために、薄墨を使って表現してみました。落ち着いた雰囲気の作品ですね。
【巳 横】
巳を蛇に見立てて書いています。巳の中に目が付いているんです実は。バックは和紙を敷いて、下に筆でシュっとした線を入れています。一番最初に作った作品ですが、一番最後までどんな風にしようかとデザインが色々変更になった作品です。
『美麗年賀状』は高品質な筆文字がたくさん掲載されています
この筆文字の年賀状の本は、ちょっと価格は高いですが、その分クオリティーの高い和風デザインがたくさん載っているのが特徴です。金色の文字で表紙に『和』と書いてあるので、見つけたら手に取ってみてください。使ってくれたら嬉しいです。